こんにちは、院長の宮脇大です。

前回肥満症とは何かについてお話ししました。今日はその続きで、「自分は肥満症に当てはまるのか」を判断する具体的な基準を解説してみますね。

健康診断の結果を片手に読んでもらえると、より理解しやすいと思います。

肥満症の診断は「BMI + 健康障害」の2段階

繰り返しになりますが、肥満症の診断基準は2段階です。

ステップ1: BMIが25以上であること

BMIは「体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)」で計算します。 身長170cm・体重75kgなら、75 ÷ 1.7 ÷ 1.7 = 25.9。これは肥満の範囲ですね。

ステップ2: 11の健康障害のいずれかを合併、または内臓脂肪型肥満

ここがポイント。BMI 25以上であっても、健康障害がなければ「肥満」止まりです。健康障害を伴って初めて「肥満症」になります。

11の健康障害をひとつずつ

ガイドラインで定められた11の健康障害を、健診でわかるかどうかも添えて見ていきます。

① 耐糖能障害(糖尿病・糖尿病予備軍) HbA1cが5.6%以上、または空腹時血糖が110mg/dL以上で疑い。

② 脂質異常症 LDLコレステロール140以上、中性脂肪150以上、HDLコレステロール40未満のいずれかで該当。

③ 高血圧 収縮期(上)140以上、または拡張期(下)90以上。家庭血圧では130/85以上。

④ 高尿酸血症・痛風 血清尿酸値が7.0mg/dL以上。

⑤ 冠動脈疾患 心筋梗塞や狭心症の既往。

⑥ 脳梗塞・一過性脳虚血発作 既往または現病。

⑦ 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD) 肝機能異常+腹部エコーやCTで脂肪肝の所見。

⑧ 月経異常・女性不妊 肥満による多嚢胞性卵巣症候群など。

⑨ 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 いびき+日中の眠気、AHI 5以上。詳しくはsas.doctors.fitnessを参照。

⑩ 運動器疾患 変形性膝関節症、腰痛症など、肥満による負荷で悪化している場合。

⑪ 肥満関連腎臓病 肥満による糸球体過剰濾過が原因の腎機能低下。

内臓脂肪型肥満は「BMIに依存しない」

11の健康障害がなくても、内臓脂肪型肥満があれば肥満症と診断されます。

判定方法は、腹部CT(おへその高さで撮影)で内臓脂肪面積を測定し、100cm²以上であること。簡易的にはウエスト周囲径で代用し、男性85cm以上・女性90cm以上が目安です。

日本人は欧米人と比べて、皮下脂肪より内臓脂肪が溜まりやすい体質です。見た目はあまり太っていなくても、内臓脂肪型ということがあるので、腹囲やCTの数値をチェックしてみてください。

「自分は肥満症かも」と思ったら

健診結果と一緒に、当院でご相談ください。BMIと健康障害の組み合わせを医師が確認して、診断と治療方針をご提案します。

卒業プログラムの適応条件を満たすかどうかも、その場で判定できます。


ご相談はLINEからいつでもどうぞ。「自分は対象になるんでしょうか?」という質問だけでもOKです。

それでは、また!

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よくある質問

Q.BMI 25以上なら自動的に肥満症ですか?
A.いいえ。BMI 25以上は「肥満」ですが、そこに11の健康障害のいずれかが合併していて初めて「肥満症」と診断されます。BMIだけでは肥満症にはなりません。
Q.11の健康障害がない場合は治療の必要はないですか?
A.肥満症の診断には該当しませんが、将来的に健康障害を併発するリスクは健常な方より高いです。BMI 35以上(高度肥満)の方や内臓脂肪型肥満の方は、健康障害の予防的観点から治療を検討するケースがあります。
Q.健診結果のどこを見れば自分の状態がわかりますか?
A.①BMI(身長・体重から計算)、②血糖値・HbA1c(糖尿病)、③血圧、④LDL/HDL/中性脂肪(脂質異常症)、⑤尿酸、⑥肝機能(AST/ALT/γGTP)が主な指標。健診結果と一緒にご相談ください。

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