こんにちは、院長の宮脇大です。
「食事を変えたいんですけど、何から始めればいいですか?」
肥満症の方からよく聞かれます。書店に行けば無数のダイエット本、SNSには「これさえやれば痩せる」系の情報があふれていますが・・正直、どれが正解なんでしょうか。
今日は、医学的に根拠のある「続けられる食事改善」について、5つのポイントに絞ってお話ししますね。
① 総カロリーの適正化
シンプルですが、これが土台です。
体重を1kg減らすには約7,000kcalの収支マイナスが必要。1日500kcal減らせば、2週間で1kg減るペース。
無理なく続けられるのは、現在の食事から 300〜500kcal/日 減らすところから。1ヶ月で1〜2kg減るペースが、リバウンドしにくい現実的な目標です。
② 野菜を最初に食べる(ベジファースト)
簡単で効果が高い習慣です。
食事の最初に野菜(食物繊維)を食べることで:
- 血糖値の急上昇を抑える
- 満腹感が早く来る
- 食べ過ぎを防ぐ
具体的には、サラダ・お浸し・味噌汁の具(野菜)を最初の5分間に食べることを意識してください。
③ 夜遅い食事を避ける
「時間栄養学」という分野があります。同じカロリーでも、食べる時間で代謝が変わります。
特に21時以降の食事は脂肪として蓄積されやすいことが報告されています。BMAL1という遺伝子の働きで、夜は脂肪を溜め込むモードになるためです。
理想は 20時までに夕食終了。残業や付き合いで難しい時は、せめて消化しやすい軽めのものを。
④ 加工食品と砂糖入り飲料を減らす
これが意外と大きい。
- ジュース・甘いコーヒー
- スナック菓子・菓子パン
- インスタント食品・冷凍食品の頻用
これらは「カロリーは多いが栄養は少ない」という最悪のコンビ。空腹をすぐ感じてしまうので、結果的に食べ過ぎにつながります。
特に**砂糖入り飲料(ジュース・コーラ・甘いカフェラテ)**は、無自覚に1日500〜800kcal摂取してしまう原因。水・お茶・無糖コーヒーへの置き換えだけで、月3〜5kg減ることも珍しくありません。
⑤ たんぱく質を確保する
減量中こそ、たんぱく質は守ってください。
理由:
- たんぱく質は満腹感が長く続く
- 筋肉量の維持(基礎代謝を保つ)
- 体脂肪減少を促進する
目安:体重1kgあたり1.0〜1.2g/日。体重70kgの方なら70〜85g。
肉・魚・卵・大豆製品・乳製品をバランスよく。一食あたり「手のひら1枚分」のメインを意識してください。
「これだけ食べれば痩せる」は嘘
繰り返し書いていますが、単一食品(キャベツ、納豆、サバ缶など)に頼るダイエットは、栄養が偏って続きません。バランスを大切に。
ダイエット流行の歴史のセクションでも触れていますが、何度も同じパターンで失敗してきた歴史があります。
Doctor’s Fitness診療所の栄養指導
当院では管理栄養士による個別指導を行っています。生活パターン・嗜好・既往疾患を踏まえて、「あなたにとって続けられる食事」を一緒に設計します。
食事の写真記録(PHRアプリ)を医師・栄養士と共有することで、リアルタイムで微調整も可能です。
詳しくは卒業プログラムのページか、食事の詳しい情報はeat.doctors.fitnessをご覧ください。
それでは、また!
次回は「夜遅く食べる」のリスクについて、もう少し詳しくお話ししますね。
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よくある質問
- Q.糖質制限は肥満症に有効ですか?
- A.短期的な減量には有効です。ただし極端な糖質制限は長期継続が難しく、リバウンドしやすい傾向があります。当院では「ゆるい糖質コントロール」(白米・パン・麺の量を控え、野菜とたんぱく質を増やす)を推奨しています。
- Q.1日の摂取カロリーはどれくらいが目安ですか?
- A.個人差が大きいですが、現体重・活動量・性別から計算します。一般的には、減量目的なら現在の食事から500kcal程度減らすのが目安です。当院では管理栄養士が個別に算出して指導します。
- Q.食事療法だけで肥満症は改善しますか?
- A.BMIが低めの肥満症であれば、食事と運動の生活習慣改善だけで改善することがあります。BMIが高い方や糖尿病等の健康障害がある方は、ウゴービなどの薬物療法を併用することで、より確実な減量が期待できます。