こんにちは、院長の宮脇大です。

「先生、いびきがうるさいって妻に言われて・・痩せたら良くなりますか?」

外来でよくある質問です。

結論から言うと、肥満を伴う睡眠時無呼吸は、減量で大きく改善します。場合によってはCPAPを卒業できることもあります。今日は肥満とSAS(睡眠時無呼吸症候群)の関係についてお話ししますね。

肥満とSASは表裏一体

SASの原因として、肥満は非常に大きな要因です。

具体的には:

① 上気道周囲の脂肪沈着

首・喉の周りに脂肪がつくと、睡眠中に気道が狭くなり、いびき・無呼吸が起きやすくなります。

② 内臓脂肪による横隔膜の押し上げ

お腹の脂肪が肺を下から圧迫し、夜間の呼吸が浅くなる。

③ 慢性炎症

肥満による慢性炎症が、上気道の腫れと機能低下を促進します。

結果として、肥満度(BMI)とSASの重症度(AHI)は強い相関を示します。

「体重10%減でAHI 26%改善」というデータ

体重減少とAHI(睡眠時無呼吸の重症度を表す数値)の関係は、多くの研究で報告されています。

代表的なメタアナリシスでは、体重10%減でAHIが約26%改善することが示されています。

例:

  • 体重80kg、AHI 30(中等症)の方
  • → 8kg減量後、AHI 22前後に改善
  • 中等症から軽症の境目になり、CPAP適応外になる可能性

特に肥満が主因の中等症SASでは、減量だけでCPAPを卒業できるケースが珍しくありません。

CPAPを「やめる」ことができるパターン

CPAP卒業が現実的なのは、以下のような方です。

  • 発症時の主因が肥満(骨格異常や鼻づまりではない)
  • 中等症以下のSAS(AHI 20〜30程度)
  • 体重を10%以上減量できた
  • 減量を維持できる生活習慣が身についた

逆に、以下のような場合は減量しても完全卒業が難しいことがあります。

  • 顎が小さい(骨格性)
  • 鼻中隔湾曲などの鼻閉
  • 重度SAS(AHI 40以上)
  • 加齢による上気道筋緊張低下

肥満症治療とSAS治療を「一緒に」進める

当院は循環器内科を中心に、肥満症外来とSAS外来を併設しています。

「肥満症の治療をしたら、SASも一緒に治療できる」という設計です。

具体的な流れ:

  1. 初診:肥満症の評価 + SASの簡易検査(アプノモニター)
  2. SAS診断:必要ならCPAP導入(対面2回 + 以降オンライン可)
  3. 卒業プログラム:ウゴービ + 食事・運動・睡眠の改善
  4. 減量と並行してCPAPを使用(睡眠の質も改善する)
  5. 目標達成後:CPAPの卒業可否を判定(再度AHI測定)

「CPAPは一生使うもの」と諦めなくていいケースが、意外と多いです。

CPAP使用中の方こそ減量を

「もう CPAPは慣れちゃったし・・」 という方もいらっしゃると思います。

でも、CPAPを使い続けることで:

  • 機器費用(月3,000〜5,000円の保険診療)
  • 旅行時の不便さ
  • マスク跡や乾燥などの不快感

など、地味な負担が積み重なります。

減量という根本治療で、これらから解放されるなら、検討の価値は十分にあります。

Doctor’s Fitness診療所では

当院の卒業プログラムでは、SASの方は減量+CPAP+睡眠改善を一体で進めます。詳しくは卒業プログラムのページか、SASの詳細はsas.doctors.fitnessをご覧ください。

それでは、また!

次回は「内臓脂肪を減らす食事」についてお話ししますね。


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よくある質問

Q.減量するとCPAPを完全にやめられますか?
A.ケースバイケースです。肥満が主因で発症した中等症のSASなら、十分な減量でCPAP不要になることがあります。骨格(顎が小さい等)が主因の場合や、重度SASの場合は減量だけでは不十分なことも多いです。
Q.睡眠時無呼吸の検査はどうすればいいですか?
A.まず家庭での簡易検査(アプノモニター)が基本です。1晩、指と鼻にセンサーをつけて寝るだけ。当院または兄弟サイトの[sas.doctors.fitness](https://sas.doctors.fitness/)で全国対応の検査が可能です。
Q.肥満症治療とSAS治療は別々に通院が必要ですか?
A.当院では肥満症治療の一環として、SASの簡易検査と治療も並行して進められます。減量しながらCPAPを使い、改善したらCPAPを卒業、というプロセスを一つの診療所で完結できます。

気になったら、まずはLINEで相談を

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